
WordPressはレンタルサーバーの性能によって、表示速度やセキュリティ対策などの行いやすさが変わります。
途中でサーバーを変更する場合も、複雑な手順のため、なれていないと大変になることが多いです。
そこで今回は、主に個人ブログや趣味サイト運営におすすめの安いレンタルサーバーから、サーバーに必要な要件(スペック)など、初心者向けに基本的な情報をまとめた記事を作成しました。
CONTENTS
個人ブログやサイト運営におすすめのWordPressのレンタルサーバー
WordPressを運用する際、レンタルサーバーを選ぶことになります。一般的によく使われているレンタルサーバーは、以下になります。
- エックスサーバー
- ロリポップ
- さくらインターネット
この中で一番おすすめなのは、サーバーの安定性もあり、PVが増えた時に表示速度が遅くならず、耐久性もあるエックスサーバーです。
ちなみに当サイトもエックスサーバーのX10プランで運用しています。WordPressの高速表示はレンタルサーバーに依存する所が大きいですが、レンタルサーバーの中でもエックスサーバーなら安心です。
エックスサーバーは管理画面から簡単インストールが可能
エックスサーバーを契約すれば、管理画面からWordPressのインストールも簡単ですので、初心者にもおすすめです。さらに、インストールした後の、SSL化対応も無料です。
さくらのレンタルサーバーの場合は、このSSL化対応が有料のため、月額料金は安くても余分に費用がかかってしまいます。さらに、エックスサーバーほどインストールが簡単でない点がネックです。
コスパ重視ならロリポップ!のスタンダードプランもあり
ただし、エックスサーバーはX10プランで、初期費用3,300円込みで年間16,500円ほどかかります。
一方で、ロリポップのスタンダードプランであれば、月額550円で初期費用1,650円ですみますので、年間8,250円ですみます。筆者も別のサイトはロリポップ!で運営していますが、趣味サイトレベルであればロリポップ!の方がコスパは良いです。
ただし、その分エックスサーバーよりもアクセス数が増えた時に耐えられなかったり、表示速度が遅くなる懸念はあります。より強固なセキュリティや安全性を求める方はエックスサーバー、コスパ重視の方にはロリポップ!
がおすすめです。
WordPressをレンタルサーバー無しで運用するには?
しかし、中にはWordPressのサーバー準備が面倒な方もいるでしょう。サーバー契約をしたくない場合、wordpress.comから直接契約すると、一気に運用までショートカットできます。
ただし、レンタルサーバーからワードプレスをインストールする場合と比べて、様々な制約がありますし、永遠にレンタルサーバーよりも高い料金を払わないといけません。
また、サイト機能の拡張ツールであるプラグインを利用できなかったり、使えるテーマに制約が多かったりと、自由度を高めるためには、結局のところ追加料金になってしまうため注意が必要です。
ですので、それであれば最初から月額1,100円程度を払って、エックスサーバーやロリポップ!で運用した方が、インストールもその後の運用も手間がかからないかとは思います。
エックスサーバーの公式サイト:https://www.xserver.ne.jp/
ロリポップ!の公式サイト:https://lolipop.jp/
そもそもレンタルサーバーとは?
ここで、そもそもレンタルサーバーとは何でしょうか。レンタルサーバーとは、「レンタルできるサーバー」、「貸し出されているサーバー」ということです。
サーバーとは、サービスを提供するコンピュータ。クライアントサーバモデルでは、クライアントからの要求に対して何らかのサービスを提供する機能を果たす側のシステム。(Wikipediaより)
レンタルサーバーを利用することで、業者側でサーバーの構築や運用などを行ってくれるので、サーバーに関する知識がなくても利用できますし、安全です。
レンタルサーバーの仕組みとは?
(カゴヤのサーバー研究室より)
レンタルサーバーを利用してホームページを公開する場合は、ホームページの作者がサイトのデータをまとめてレンタルサーバーに転送します。
ユーザー(閲覧者)は、レンタルサーバーの業者が運用するサーバーにアクセスしてホームページを見るという仕組みになっています。
レンタルサーバーには種類がある
しかし、レンタルサーバーによって初期費用や月額費用、容量などが異なっているので、使い方に合わせて選ぶ必要があります。
ただし、費用といっても年間で数千円〜1万円程度のことがどこのサーバーでも大半ですので、多くの人は有料のレンタルサーバーを契約しています。
レンタルサーバーの種類とは?
レンタルサーバーは、大きく分けて4種類に分けられます。
① 共用サーバー
まず、共用サーバーは、1台のサーバーを複数のユーザーが共有して使うサービスになります。
これらのサーバーの設定や運用などは、すべて業者側で行ってくれます。サーバーを共有するユーザー全員で費用を負担するため、料金は比較的安価です。
しかし、ユーザーごとに設定を変更することができないため、自由度は低いです。
② 専用サーバー
続いて専用サーバーは、特定のユーザーが1台のサーバーを専有して利用できるサービスになります。
サーバーを専有できるので、ユーザーの用途に合わせて自由に設定を変更することができます。さらに、共用サーバーに比べて性能が高いです。
しかし、サーバーの設定や運用などは契約者自身で行わなければならないため、専門的な知識が必要になります。
③ VPS(仮想専用サーバー)
続いてVPSとは、共用サーバーと専用サーバーを組み合わせたようなサービスになります。
1台のサーバーを複数のユーザーで共有して使いますが、契約者ごとに領域が区切られています。
そのため、1つのサーバーのように仮想化されて提供され、自由度は専用サーバーとほぼ変わりません。ただし、サーバーの設定や運用はすべて契約者自身で行う必要があります。
④ クラウドサーバー
最後に、上の3つに比べて最も新しいタイプのサービスになります。例えば、Amazonから提供されているAWSやなどが挙げられます。
こちらは1台のサーバーを複数人で共有して使用します。ですが、必要に応じて利用する機能などを追加したり、減らしたりしてカスタマイズすることができます。
ただし、設定が初心者には難しいため、AWSなどを利用したい方は本(Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築)などを読んで勉強するのがおすすめです。
ワードプレスのレンタルサーバーの選び方とは?
レンタルサーバーの選び方は、基本的にはWordPressに対応しているレンタルサーバーであればOKです。
ですが、レンタルサーバーの業者によって使える容量や月々の料金、サポート内容なども異なっています。そこで、ここでは選ぶときの4つのポイントについて紹介します。
※少々内容が専門的になりますので、初心者の方は結論を先に見ていただいてもかまいません。
① マルチドメインとMySQLの数
まず、マルチドメインとは、1台のサーバーで複数のドメイン(サイト)を運用することができることをさします。MySQLとは、データベース管理システムのことです。
そこで、MySQLは、1つのWordPressに対して1個が理想的だとされています。
そのため、1台のサーバーで複数のサイトを運用したいと考えている場合は、マルチドメイン(運用したいサイト)とMySQLの数に合わせてサーバーを選ぶ必要がります。
なお、基本的にはマルチドメインは無制限とされていることが多く、MySQLは3個~無制限と幅広くなっていることが多いです。
② サーバーの処理速度やメモリ容量
続いて、サーバーの処理速度が遅ければ、サイトの表示は遅くなってしまいますので、処理速度も重要です。
特に、「多くのユーザーは7秒以上サイトが表示されないと立ち去ってしまう」という一説もあるくらい処理速度は重要です。
メモリ容量が少なければ、データ通信料が許容範囲を超えた場合に表示が遅くなったり、サーバーがダウンしてしまうこともあります。
そこで、WordPressを置く場合のメモリ容量として16GBは欲しいところです。
常時、サーバーのシステムなどで使用されるメモリ領域に加え、アクセスが集中した場合などを考えると16GBくらいあれば問題なくサーバーとしての機能を果たすことができます。
多くのユーザーに使ってもらいたいのならば、サーバーの処理速度やメモリ容量にも配慮しましょう。
③ データ転送量の上限
続いて、データ転送量は、ユーザーがサイトを閲覧したときにユーザーのブラウザにサーバーからダウンロードされたファイルのデータ量を指しています。
レンタルサーバーは、1日ごとにデータ転送量の上限が設定されています。その上限を超えるとサイトの表示速度が極端に遅くなってしまいます。
月間約50万PVの場合、1日のデータ転送量は20GB以上になります。つまり、月間100万PVに達した場合、1日のデータ転送量は40GBを超える計算になります。
レンタルサーバーを使用する場合は、「今どのくらいのデータ転送量があってこれからどのくらい必要になりそうか」ということにも注目していきましょう。
レンタルサーバーを移行することはできますが、データのやり取りなどが少し面倒になります。
④ WordPressの自動インストールができるか
最後に、サーバーによっては簡単にWordPressをインストールできる仕様になっていることがあります。
具体的にはサーバー契約をすると、簡単にWordpressを始められるようなイメージです。そのため、便利なサーバーを契約すると、最初の面倒なWordpressの設定作業も省くことができます。
初心者の方はこの仕様がついたサーバーを契約すると、スムーズにWordPressのインストールができます。
おすすめのレンタルサーバーはやっぱりエックスサーバー
以上を踏まえて、WordPressを使う際に一番おすすめのレンタルサーバーはエックスサーバーです。次点で、ロリポップ!をおすすめします。
さくらさーばーは、Wordpressをインストールする際に、URLを変えたりなど、一工夫必要なため、若干初心者が設定しにくい部分があります。なので、知識ゼロの方にはさくらサーバーはそこまでおすすめできません。
一方でエックスサーバーは簡単にWordpressをインストールすることができ、なおかつアクセスが増えても表示スピードが落ちにくいのです。
WordPressのサーバー要件について
サーバーに求められる要件(スペック)に関しては、WordPressのバージョンによって異なります。
とはいえ、これからWordPressの運用を始めたりする場合は「バージョン3.2系以降」であることが大半です。ですので、それに合わせた要件で用意できれば大丈夫です。
例えば、
- PHPバージョン5.2.4以上
- MySQLバージョン5.0.15以上またはMariaDB(バージョン問わず)
となります。
分からないことがあった場合、契約しようとしているレンタルサーバーに直接お問い合わせをして「WordPressの運用をしたい」と聞いてみるのも一手です。
WordPress運用前に設定すべきこと
例えば、レンタルサーバーを契約した場合、WordPress運用前にやるべき設定があります。
具体的には、
- ドメインの購入
- ドメインのネームサーバーの変更
- WordPressの(自動)インストール
- PHPのバージョン変更(最新版にしておくのがオススメ)
などです。ドメインは、お名前.com(https://www.onamae.com/
)などで数百円から購入することができます。
PHPのバージョンなどは、セキュリティの脆弱性にも関わるので、基本的に最新版にしておく必要があります。また、少しサーバー関連で知識が有る方は、FTP設定もしておき、すぐに接続できるようにしておくことも大事です。
WordPress運用時に設定すべきこと
続いて、WordPress運用時にも、いくつか設定しておいたほうがいいことがあります。高速表示やセキュリティ対策に繋がるものが多いですが、下記のような設定がおすすめです。
- mod_pagespeed設定(高速表示にオススメ)
- XML_RPCのアクセス制限をオン(セキュリティ対策)
- REST_APIのアクセス制限をオン(セキュリティ対策)
- PHPバージョン変更(最新版がおすすめ)
XML_RPC設定やREST_API設定に関しては、詳しい方は自分の知識の範囲内で自由に設定して下さい。あまり実態が分からないという方は、アクセス制限をかけておきましょう。
エックスサーバーの公式サイト:https://www.xserver.ne.jp/
ロリポップ!の公式サイト:https://lolipop.jp/