
「wordpress(ワードプレス)って無料ですよね?」と聞かれることが時々あります。
wordpressで作ったサイトをレンタルサーバーで運用する場合、レンタルサーバーの契約は有料であるものの、wordpressを使うこと自体は無料と考えることはできます。当サイトもwordpressで長年運営しています。
しかし、上記の質問はそうではなく、「wordpress.com」の無料版の情報を見て質問して下さったようでした。そこで今回は、「wordpressは無料版で大丈夫なのか?」についてまとめ、最終的に初心者におすすめできるworpdressの始め方をお伝えします。
CONTENTS
- 1 wordpress.comには無料版のプランが存在するが機能制限があるので注意
- 2 wordpress(ワードプレス)無料版の大きなデメリット3つ
- 3 wordpress(ワードプレス)無料版には「集客」の壁がある
- 4 最初に1万円程度のお金を払うとサイト運営への本気度は格段に上がる
- 5 ワードプレスはドメインを取得してレンタルサーバーに契約して運営するのが王道
- 6 ロリポップ!・エックスサーバー・ConohaWingはSSL化対応も無料
- 7 エックスサーバーからwordpress(ワードプレス)をインストールする方法は簡単
- 8 ロリポップからwordpress(ワードプレス)のインストールする方法も簡単
- 9 WordPress(ワードプレス)はレンタルサーバーに契約して始めるのが一番簡単で安全
wordpress.comには無料版のプランが存在するが機能制限があるので注意
実は、wordpressの公式サイトには、無料で使えるバージョンが存在します。方法も至って簡単で、wordpress.comに掲載されているプランから「無料プラン」を選ぶだけです。
これだけで、有名なブログサービスのように、サブドメインでwordpressを利用することが出来ます。ただし、ここには大きな落とし穴があるのです。
まず、無料で利用できるからには、機能の制限範囲があるのです。そのため、「無料版が良いのかどうか?」という話は、「この制限範囲はどうなのか?」という話になります。それでは、一体どんな制限があるのでしょうか?
wordpress(ワードプレス)無料版の大きなデメリット3つ
こういう時はデメリットを上げてみて、それを許容できるのであれば利用するというスタイルを取るのがおすすめです。加点方式にしてしまうと、「機能が諸々ついていた方がいい!」という結論になってしまいますので、今回はデメリットをご紹介します。
デメリット①:プラグインが使えない
まず大きな問題点は、プラグインが使えないことです。プラグインとは、サイトの機能拡張ツールです。
プラグインを使うと、ワードプレスで運営するサイトに様々な機能を追加することができます。ですが、wordpressの無料版ですとそれが一切できません。
例えば、SEO対策(検索エンジン上位表示対策)やSNSへの拡散設定ができなかったり、人気記事のランキングを作れなかったり、お問い合わせフォームを搭載できなかったりなど、数えればキリがありません。
デメリット②:サブドメイン運用しかできない
続いて、サブドメインでしか運用できません。
サブドメインとは、当サイトの場合であれば、「https://xxx.webcodezero.com/」のようなドメインのことを指します。このようにそもそも独自ドメインでない時点で、サイトに訪問してきた人からすると、手抜きサイトなのかな?」という印象を持たれる可能性もあります。
また、サブドメインでしか運用ができない場合は、広告収入を得られる「GoogleAdsense」の設置できません。
デメリット③:デザインのカスタマイズ制限がある
最後に、無料版ではデザインのカスタマイズ制限があります。
デザインに制限があると自分の思うようなサイトが作れませんし、コードを書くプログラマーやデザイナーにとっては致命的です。そのため、デザインに関心のある方ほど、wordpressの無料版は利用しないという方も多いです。
wordpress(ワードプレス)無料版には「集客」の壁がある
デメリットをいくつかあげましたが、例えば試験的にサイトを作りたい方であれば、wordpressの「無料版」でも良いのかもしれません。本当に趣味のレベルで日記を書いていくなどの場合です。
ですが、実際の所は先程あげたデメリットよりも、サイトに「集客できない」という問題が大きいです。wordpressの無料版を使ってサイトを始めてしまうと、
- プラグインでSEO対策ができない!(記事が検索上位に表示されない!)
- プラグインでSNS拡散設定ができない!(記事の拡散ができない!)
- サブドメインだからAdSenseが貼れない!(広告収入がない!)
- デザインのカスタマイズができない!(ユーザーがいなければそもそもデザインは見られませんが…)
というような問題が発生します。
特に、サイトを開設して日が浅いうちは、サイトがGoogleから評価されていないため、検索上位に表示されません。そんな時にSNSでも記事コンテンツを拡散ができないのは大きな痛手となります。
wordpressの無料版には上記のような大きなデメリットがありますので、一般的にはwordpressはレンタルサーバーからインストールして利用します。
最初に1万円程度のお金を払うとサイト運営への本気度は格段に上がる
具体的には、最初から①レンタルサーバー業者に契約して、②ドメイン業者から独自ドメインを取得し、③契約したレンタルサーバーからwordpressをインストールする流れで始めます。
とはいえ、最初からお金を払ってレンタルサーバーに契約して、wordpressで運営していくのは気が引ける…という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、多くのレンタルサーバーでは最初に10日間程度の無料お試し期間がありますので安心です。
また、思い切って年間1万円程度のお金を払うと、サイト運営を真剣にしていかなければいけない気持ちにもなりますので、ある意味では良い起爆剤になります。
個人的には「wordpressの無料版を使うこと」自体に反対ではありませんが、きちんとしたウェブサイトを作っていきたいのであれば、レンタルサーバーに契約して、月々1,000円程度のお金は払っても良いのではないかと思います。
そのため、初心者におすすめするwordpressの始め方は、レンタルサーバーを契約し、独自ドメインを取得し、レンタルサーバーからワードプレスをダウンロードして始める方法です。ちなみに当サイトでは、エックスサーバーでサイトを運営しています。
ワードプレスはドメインを取得してレンタルサーバーに契約して運営するのが王道
組み合わせ① エックスサーバー + お名前.com
【公式サイト】https://www.xserver.ne.jp/
まず、当サイトは以下の組み合わせでサイトを運営しています。
エックスサーバーは容量が大きくサーバーが安定しているため、サイトへのアクセス数やPV数が増えてきても安定してサイトが高速表示されます。エックスサーバーでのワードプレスの始め方は簡単で、エックスサーバーに契約したのちに、ワードプレスを管理画面からインストールするだけです。
エックスサーバーはこれまでにサーバー障害などもなく、セキュリティ面も不正ログイン対策や海外からのIPアクセス制限がなされているため、安心して利用することができます。最初に10日間のお試し期間もありますので、まずはどんなものか試してみることもできます。
組み合わせ② ロリポップ! + ムームードメイン
【公式サイト】https://lolipop.jp/
エックスサーバーの場合は、安定性やセキュリティ面を重視したプランですので、個人で趣味程度で運営するのであればロリポップ!でも良いでしょう。筆者も別サイトは以下の組み合わせで運営しています。
ただし、ロリポップ!は半年以上で契約しないと月額料金の割引がありませんので、その点は契約する際に注意が必要です。ロリポップ!も契約後の管理画面から簡単にワードプレスのインストールが可能ですし、最初に10日間ほど無料お試し期間がありますので安心です。
単純にコスパを求めるのであればロリポップ!+ムームードメインの方が安いですが、サーバーの安定性や耐久性、セキュリティ面などにも配慮したいのであれば、エックスサーバーがおすすめです。それぞれ公式サイトから契約して、無料期間中に見比べてから決めるのもおすすめです。
組み合わせ③ ConohaWing + スタードメイン
【公式サイト】https://www.conoha.jp/wing/
最後に、東証一部上場企業のGMOインターネットが提供している「ConohaWing」が、最近では表示が早くてコスパが良いレンタルサーバーとして人気になりつつあります。
- レンタルサーバーはConohaWing
のベーシックプランで契約(月額1,320円)し、独自ドメインはスタードメイン(数百円〜数千円程度)で取得
筆者の場合は、ConohaWing+スタードメインで別のサイトも運営しています。スタードメインを利用している理由は、.jpドメインであってもwho is 情報(運営者情報)を非公開にすることができるからです。そのため法人の方の運営などにおすすめです。
一番安いベーシックプラン(容量200GB)であれば、初期費用が無料で月額1,320円から始められますので、年間15,840円でサイトの運営が可能です。ただし、ロリポップ!やエックスサーバーとは異なり、無料期間はありません。
ConohaWingは表示速度が早い事や、月額料金な点が特徴ですので、2〜3ヶ月程度試しにサイト運営してみたい方に適しています。
ロリポップ!・エックスサーバー・ConohaWingはSSL化対応も無料
なお、筆者は全てのサーバーでサイトを運営したことがありますが、どれも初心者にも使いやすいレンタルサーバーです。また、どのレンタルサーバーに契約したとしても、SSL化対応(https化対応)も無料で可能です。
近年はサイトのhttps化が必須の時代になった
SSL化対応とは、サイトを「https化」することを言います。近年、Googleが「http〜」から始まるサイトは危険性のあるサイトとして認識するようになったため、http〜から始まるサイトを表示しなくなって来ています。
そこで、当サイトもそうですが、サイトのURLを「https〜」に変更することで、サイトが安全であることを表明する必要が出て来ています。この作業を、SSL化対応(https化対応)と言います。
こちらの対応をしないと、ユーザーがせっかくアクセスしてきてくれても、サイトが表示されなかったりします。ですが、ロリポップやエックスサーバー、ConohaWingでは、追加料金なしで簡単に対応できます。
さくらのレンタルサーバーはSSL化対応が有料なので注意
一方、さくらのレンタルサーバーは、こちらのSSL化対応が有料となっています。
ですので、さくらのレンタルサーバーは一見料金も安いレンタルサーバーのように見えるのですが、結果的にはさくらのレンタルサーバーは月額料金が高くなりますので、初心者は利用する際には注意が必要です。また、ワードプレスのインストールも一手間かかりますので、初心者よりも中級者以上向けのレンタルサーバーです。
筆者も以前はさくらのレンタルサーバーを利用していましたが、結局エックスサーバーに乗り換えました。
>>さくらのレンタルサーバーとエックスサーバーの比較はこちら
続いて、エックスサーバーとロリポップ!、それぞれでワードプレスをインストールする方法を解説します。
エックスサーバーからwordpress(ワードプレス)をインストールする方法は簡単
続いて、エックスサーバーからワードプレスをインストールする具体的な方法について、簡単にお伝えします。まず公式サイトからエックスサーバーに契約すると、エックスサーバーのマイページからwordpressの「簡単インストール」ができます。
そして、ワードプレスをインストールするためには、インストール先が必要なため、あらかじめお名前.comなどのドメイン業者からドメインを取得して、エックスサーバーに追加しておきます。
取得したドメインをエックスサーバーに追加
ドメイン業者からドメインを取得したら、管理画面の「ドメイン設定」から、エックスサーバーにドメインを追加することができます。
こうしてドメインを追加したら、今度はドメイン業者のネームサーバーを変更します。例えばお名前.comの場合は、下記のようになります。
お名前.comのネームサーバーをエックスサーバーに変更
まずはお名前.comの管理画面にログインします。次に、下記のエックスサーバーのネームサーバーの情報を、お名前.comで取得したドメインに反映します。
ネームサーバー1 | ns1.xserver.jp |
---|---|
ネームサーバー2 | ns2.xserver.jp |
ネームサーバー3 | ns3.xserver.jp |
ネームサーバー4 | ns4.xserver.jp |
ネームサーバー5 | ns5.xserver.jp |
詳細:https://www.xserver.ne.jp/manual/man_domain_namesever_setting.php
お名前.comの管理画面のドメイン一覧から、ネームサーバーの変更をクリックします。
そうすると確認画面が出ますので「登録情報は正しいので、手続きを進める」をクリックします。その後、「他のネームサーバーを利用」をクリックします。
ネームサーバー情報を入力する箇所がありますので、下記のエックスサーバーの情報を入力します。
そうして情報を入力し、確認画面に進んで問題がなければ、そのまま設定をして完了です。こうしてエックスサーバーにドメインの追加が完了して、ネームサーバーも変更できたら、ワードプレスを新規のドメインにインストールします。
エックスサーバーのサーバーパネルの「wordpress」の項目から、wordpress簡単インストールをクリックしてダウンロードすれば、簡単にインストールが可能です。
ワードプレスをインストールしたい先を選択
wordpressの簡単インストール画面から、インストールしたいドメイン先を選択し、そこからインストールします。
サイトのタイトルと、管理画面にログインするためのIDとPWを決めれば、インストールが完了します。このようにワードプレスを始めるのは簡単な操作ですみますので、エックスサーバーであれば、初心者でも迷うことなくワードプレスでサイト運営を始められます。
エックスサーバーは最初に無料で利用できる期間もありますので、まずは無料利用をして、そのあとに利用継続を検討するのも良いです。
公式サイト(エックスサーバー):https://www.xserver.ne.jp/
>>エックスサーバーでワードプレスを始める方法の詳細はこちら
ロリポップからwordpress(ワードプレス)のインストールする方法も簡単
【公式サイト】https://lolipop.jp/
続いて、ロリポップからワードプレスをインストールするのも簡単なのでご紹介します。エックスサーバーと同じようにドメイン業者からドメインを取得して、まずはロリポップ!にドメインを追加します。
その後、管理画面からワードプレスを取得したドメインにインストールします。ロリポップの場合、運営会社のGMOペパボ株式会社がドメインサービスのムームードメインを提供しており連携が簡単なので、ドメインを取得する際にはムームードメインを利用するのがおすすめです。
ロリポップでは、管理画面にログインすると「WordPressをインストール」のボタンと「独自ドメインを設定する」のボタンがありますので、こちらからワードプレスをインストールします。
独自ドメインを設定し、設定したドメインにワードプレスをインストールするだけで始められますので、エックスサーバーと同じ手順で簡単です。また、最初は無料お試し期間で利用することができますので、初心者にも安心です。
WordPress(ワードプレス)はレンタルサーバーに契約して始めるのが一番簡単で安全
以上になりますが、これからwordpressでサイト運営を始めてみようかなという初心者の方にとっては、レンタルサーバーに契約してインストールする方法が一番簡単です。
wordpressの無料版は結局無料版でできる範囲が狭すぎて有料版を使わざるを得ず、有料版の場合は月額費用がかかる割に機能制限があり、レンタルサーバーで運営するよりも費用もかかるので、実際のところ使うメリットはありません。
wordpressでサイト運営をこれから始めようと考えている方は、まずは無料お試し期間のあるレンタルサーバーに契約するところから始めてみてはいかがでしょうか。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事がこれからワードプレスでサイト運営を始める方の参考になれば幸いです。
公式サイト(ロリポップ!):https://lolipop.jp/
公式サイト(エックスサーバー):https://www.xserver.ne.jp/